【『ULTRAMAN』配信記念】初代『ウルトラマン』おすすめ話数レビューその2

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こんにちは、アニとゲ管理人です。

今回は前日の記事に引き続き、初代『ウルトラマン』のレビュー解説記事です。

 

今回も3話分紹介していければと思います。

第1回はこちら

まとめてドンと並べられてもなかなか読みきれませんしね。

というわけで、早速紹介行ってみましょう!

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第13話「オイルSOS」

基本情報

登場怪獣:油獣ペスター

脚本:金城哲夫

監督:円谷一

科特隊にスポットが当たると共に、怪獣災害を正面から描く力作です。

東京湾に現れタンカーを沈めた怪獣・ペスターは油田やタンカーを襲い続けており、油満載の体はもはや爆弾同然。

そこで科特隊はペスターを外洋に誘い出して安全に攻撃するという作戦を立てます。

しかし作戦は失敗し、ペスターは東京湾内に侵入。

攻撃役を任されたイデは姿を表したペスター相手に思わずミサイルを発射してしまい……

 

まずはペスターの顔見世から始まり、怪獣の存在が証明される流れは怪獣映画然とした筋運びです。

通報者にタンカー失火の容疑がかかる流れは比較的自然で、よくテレビ特撮で指摘される「頻繁に現れる怪獣を疑わない人々」という印象も薄くなっています。

登場後はその危険性とそれを踏まえた撃退作戦、そして失敗・失策から自責の念を感じるイデ隊員という流れで、科特隊の存在感・隊員のキャラクター性が存分に発揮されていきます。

 

また、ウルトラマンの活躍がほぼ消火活動に終止するというのも特徴として挙げられるでしょう。

ペスターはすでに瀕死だったため、大怪獣バトルとは行かず不意打ちをしてきたペスターに反撃、一瞬で決着です。

それまでの流れできっちりペスターの驚異や特性を描き、更に科特隊の戦いも描いた以上、更に延々格闘する必要はないという判断かと思います。

怪獣が主役な本作らしい流れという印象です。

 

この時のウルトラマンの目的は飛び出したイデを助けるための消火活動でした。

毎週退場してもらわねばならない怪獣はすでにほぼダウン、代わりに大災害と化した製油所の後始末のほうが重要になったという側面もあるでしょう。

ウルトラマンの存在意義をいろいろと考えさせられる流れでもあります。

 

映像的にはプールを使用した海の表現、火薬マシマシの製油所セット、2人で演じるペスターの特異な外見などが見どころです。

百聞は一見にしかずを地で行くため言及は少なめですが、正直迫力の映像のほうが見どころです!

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第16話『科特隊宇宙へ』

基本情報

登場怪獣:宇宙忍者バルタン星人(二代目)

脚本:千束北男

監督:飯島敏宏

第2話で登場したバルタン星人のリベンジ編にして、作品の舞台が宇宙へ広がる娯楽編です。

 

人類初の金星探検ロケット「おおとり」は不安を抱えた状態で打ち上げを決行、開発責任者である毛利博士は危険性を鑑み自らロケットに乗り込み宇宙へと旅立ちます。

 

安定飛行に入ったかと思われたおおとりとの通信に異常が発生、バルタン星人が人類への宣戦布告をしてきます。

科特隊はおおとり救助のためにおおとりと同等の性能を持つエンジンを装備、宇宙へと飛び立ちます。

他方、バルタン星人はウルトラマンが1人であることを逆手に取り、宇宙と地球との二正面作戦を敢行。

更に、スペシウム光線を跳ね返すスペルゲン反射鏡をも引っさげて万全の体制。

 

果たしてウルトラマンとバルタン星人の戦いは、そして地球の運命やいかに!

 

侵略者とのリベンジマッチ、初の宇宙での戦い、ハイドロジェネレートロケットを追加した宇宙ビートル・スペシウム光線と同等の威力を発揮するマルス133・新たな必殺技八つ裂き光輪・命を削るテレポーテーションなどの新要素もてんこ盛りでボリューム満点の1本です。

 

文芸面では金星探査ロケットの開発競争という形で、当時激化していた宇宙開発へのメッセージが入れ込まれています。

このエッセンスが、じゃまにならない程度の重みを作品に持たせる効果を生んでいます。

この部分に関しては特定の考えを全面に出すのではなく、考えさせる投げかけで終わっているのも子ども番組としては面白いところですね。

 

他怪獣の改造だった初代バルタン星人に対し、一から新造された二代目バルタン星人はデザイン画に近い形となり、スマートな印象を抱かせます。

ウルトラマンとの戦いも小気味よく、きっちりピンチを演出し、新必殺技登場までの流れがぎゅっと濃縮されています。

……まあ、その肝心の新必殺技・八つ裂き光輪は地球での戦いで速攻破られてしまうのですが。

 

また、ウルトラマンに変身している最中のハヤタの姿が描かれる唯一の話でもあります。

曰く死んだように眠っているものの、生きているのも間違いないようです。

が、他の話では文字通り変身し、ハヤタは同時に存在していないと思しき描写の方が多いので、正直今回のみ矛盾していると捉えるのが正しい印象です。

まあ、他の話でも(ハヤタの姿が消えているのは間違いないものの)戦闘終了後に分離しているように見える描写があったりするので、きっちり設定が固まっていなかった故のご愛嬌と捉えるべきでしょうか。

 

基本設定さえ知っていれば侵略者との戦いを純粋に楽しめる、とりあえず1本見てみたい方に一番オススメの話です。

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第17話『無限へのパスポート』

基本情報

登場怪獣:四次元怪獣ブルトン

脚本:藤川桂介

監督:飯島敏宏

特撮とは、普通には撮れない映像を撮るための技術の名称です。

今では作品ジャンルを指す言葉ともなっていますが、ヒーロー物や巨大怪獣だけのための技術ではありません。

この話は、そんな特撮の特撮たる所以がよく分かる作品です。

 

お互いを引き合うように怪現象を引き起こす青い隕石と赤い隕石。

その存在の危険性を専門家から聞いたホシノ少年が危険性を指摘するも取り合ってもらえず、やがて2つの石は合体し、怪獣ブルトンへと変化。

その結果、科特隊本部は四次元の世界に包まれてしまいます。

 

この異次元の世界が特撮で演出されていきます。

終わりのない階段、天地逆さまの部屋や地を這う戦闘機と宙を舞う戦車、あるはずのない崖、……etc

シンプルな手法からガッツリ合成、ミニチュアを使ったりカット割りを駆使したりと、変幻自在な映像は本作の中でも群を抜いた力作です。

 

演出面ではテンポの良さも魅力でしょう。

これでもかと異次元の世界を見せつつ、せっかく見せられるのだからとダラダラすることがない切れ味の良さは見るものをより引き込みます。

 

ブルトンはオブジェのような見た目からして怪獣然としておらず、更に攻撃時に見せる突起(角?)は金属感満載。

鳴き声の代わりに怪音を出しつつ周囲を異次元へ引き込んでいきます。

単なる怪獣や、明確に生物として登場する宇宙人とは異なる得体の知れない存在です。

 

見た目もインパクト抜群なら戦いもインパクト抜群。

ウルトラマンを四次元攻撃で翻弄します。

最後まで特異な印象を残してくれる怪獣です。

 

なお、今まで科特隊本部に出入りしていながら詳しい立場が不明だったホシノ少年は、今回の事件での危機察知やアドバイスなどを認められ、科特隊の隊員服を送られます。

明確に隊員になったのかはついぞ語られずじまいでしたが、以降スキー事故で骨折し降板するまでは科特隊の一員として活躍する場面が多く見られます。

……ただ、前述の第16話「科特隊宇宙へ」ではしれっと隊員服を着用した姿がちらっと出てるんですよね。

バルタン星人との戦いで帰還不能になった隊員を助けるという件だったので安全のために着用した(件の隊員たちも宇宙服は着用していなかったため、科特隊の制服は宇宙服の代わりとしても使えると判断できる)と捉えるのが妥当でしょうか。

そうすると、その後降板するまでの活躍っぷりがより印象深くなりますしね。

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次回もかなりの良作揃い

今回も3話取り上げてみました。

リスト化した作品は後6つ、このシリーズもあと2回でまとめる予定です。

正直、割とガシガシ削ってリストを作ったこともあり、やっぱりあの作品も……と思ってたりします。

やっぱり全話レビューしようかしら。

 

ともあれ、次回も珠玉の名作揃いです。

是非読んでみてください!

 

記事は以上となります。お読みいただきありがとうございました!

 

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